ワークスペース設定ガイド

ワークスペース設定ガイド

ワークスペースを設定すると、AIが「自分専用のアシスタント」になります。

ワークスペースはAIとの会話の中でも「これ覚えて」「タメ口で話して」といったように伝えることで都度設定できますが、初回セットアップにはセットアップウィザードの利用を推奨します。質問形式で進むため設定の抜け漏れがなく、回答内容が確実にファイルとして保存されます。

ターミナルを開いて以下を実行してください:

Spotlight(⌘ + Space)で「ターミナル」と検索して起動し、以下を実行:

npx openclaw-workspace-wizard

お使いのターミナルエミュレータ(GNOME Terminal、Konsole等)を開いて以下を実行:

npx openclaw-workspace-wizard

Win + Rwt でWindows Terminalを起動(または Win + X → 「ターミナル」)し、WSL環境に入ります:

wsl

WSLのプロンプトが表示されたら、ウィザードを実行します:

npx openclaw-workspace-wizard

対話形式で質問に答えるだけで、必要なファイルがすべて生成・配置されます。 本ページではワークスペースの仕組みと各ファイルの役割を解説します。


設定方法について

ワークスペースの設定は3つの方法があります。

方法1: ウィザードで一括設定(推奨)

上記の npx openclaw-workspace-wizard を実行すると、質問形式で必要な設定をすべて行えます。初回セットアップでは抜け漏れなく確実に設定できるこの方法を推奨します。

方法2: AIとの会話で設定

ウィザードを使わなくても、AIとの日常会話の中で設定を作ることもできます。例えば「タメ口で話して」「名前はサムにして」「これを覚えておいて」と伝えれば、AIがワークスペースファイルを更新します。ただしこの方法では設定が断片的になりがちで、初回の網羅性ではウィザードに劣ります。

方法3: WebChat(Control UI)から編集

普段WebChatを使っているブラウザ画面(Control UI)のサイドバーから Agents → エージェントを選択 → Files タブで、各ワークスペースファイルを直接編集・保存できます。ターミナル不要で最も手軽な手動編集方法です。

設定後の変更・追加

一度設定したワークスペースの修正や追加は、AIにお願いできます。ただし「もうちょっとカジュアルに話して」だけでは、そのセッション限りの変更で終わってしまうことがあります。**「SOUL.mdを更新して、カジュアルな口調に変えて」**のようにファイル名を明示すると、確実にワークスペースに反映されます。


なぜワークスペースを設定するのか

OpenClawはインストール直後でも動きますが、ワークスペースを設定しないとただの汎用チャットボットのままです。

設定しないと…設定すると…
毎回同じ前提を説明し直す(口調の好み、専門分野、作業スタイル等)好み・前提が毎セッション自動で反映される
セッションをリセットすると別人になる名前・性格・話し方が定着し、常に「同じAI」が戻ってくる
外部コンテンツの指示に従ってしまうリスクAGENTS.mdのルールでセキュリティ制約が常に効く
ツールの使い方を毎回指示するよく使うツールや作業パターンが自動で認識される

ワークスペースに置いたファイルは毎セッションのシステムプロンプトに自動注入されます。一度設定すれば、セッションをリセットしても、Gatewayを再起動しても、設定が引き継がれます。


ファイル一覧

ワークスペースのファイルは大きく2つの用途に分かれます。すべて任意で、必要なものだけ作れば動作します。

人格・ルール定義

AIを「自分専用」にするためのコアファイルです。

ファイル役割
💫 SOUL.mdAIの性格・価値観・振る舞いの方針
📋 AGENTS.md行動ルール・制約・セキュリティルール
🎭 IDENTITY.md名前・一人称・口調・キャラ設定
👤 USER.mdユーザー自身の情報(言語・タイムゾーン・好み)

運用・記憶系

日々の運用で使われるファイルです。初期設定では空でも構いません。

ファイル役割
🔧 TOOLS.mdツール使用時のカスタム指示・メモ
💓 HEARTBEAT.md定期実行(ハートビート)時のタスク定義
🚀 BOOTSTRAP.md新規ワークスペースの初回セットアップ手順(openclaw setupで自動生成、完了後に削除)
🔄 BOOT.mdGateway再起動時に実行されるスタートアップチェックリスト
🧠 MEMORY.md長期記憶のインデックス
📁 memory/日次メモリログ(YYYY-MM-DD.md 形式)

各ファイルの役割

💫 SOUL.md — AIの「魂」

AIの性格、価値観、振る舞いの基本方針を定義します。「どんなAIでいてほしいか」を書く場所です。

何を書くか:

  • 性格の方向性(論理的、フレンドリー、控えめ等)
  • コミュニケーションのスタイル(簡潔に、丁寧に、ユーモアを交えて等)
  • 大切にしてほしい価値観(正確さ重視、プライバシー尊重等)
  • やってほしくないこと(お世辞を言わない、過剰に謝らない等)

運用のポイント:

  • 長すぎるとコンテキストを圧迫します。核心だけ簡潔に書くのがおすすめです
  • AIが自分で更新することもあります(変更時はユーザーに通知するルールが推奨)

📋 AGENTS.md — 行動ルール

AIが従うべきルール、禁止事項、運用方針を定義します。セキュリティルールもここに書きます。

何を書くか:

  • セッション開始時の手順(どのファイルを読むか等)
  • メモリの運用ルール(いつ書く、何を書く)
  • 安全に関するルール(外部送信前に確認、削除前に確認等)
  • 外部コンテンツの取り扱い(プロンプトインジェクション対策)
  • 設定変更の保護ルール
セキュリティ関連のルール(プロンプトインジェクション対策、ファイル保護、設定変更の保護)の具体的な記述内容は、セキュリティ初期設定を参照してください。

🎭 IDENTITY.md — キャラクター設定

AIの名前、一人称、口調などの具体的なキャラクター設定を記述します。

何を書くか:

  • 名前・ニックネーム
  • 一人称(「私」「僕」「わたし」やキャラ名等)
  • 語尾や口癖
  • ユーザーの呼び方
  • 感情表現の度合い

SOUL.mdとの違い: SOUL.mdは「どんな人間か」(価値観・性格)、IDENTITY.mdは「どう見えるか」(名前・外見・話し方)です。SOUL.mdだけでも十分ですが、キャラ設定を細かくしたい場合にIDENTITY.mdを分離すると管理しやすくなります。

👤 USER.md — ユーザー情報

ユーザー自身の情報を記述します。AIがコンテキストを理解し、適切に対応するために使います。

何を書くか:

  • 使用言語
  • タイムゾーン
  • 職業・専門分野
  • コミュニケーションの好み(簡潔な回答が好き、コード例重視等)
  • 呼ばれたい名前・呼び方

🔧 TOOLS.md — ツールのカスタム指示

AIがツール(コマンド実行、ブラウザ、検索等)を使う際の追加指示やメモを書きます。

何を書くか:

  • よく使うコマンドやツールのメモ
  • 特定のツールの使い方の指示(「地図はGoogle Maps URLで出して」等)
  • ローカル環境固有の設定(SSHホスト名、カメラ名等)
TOOLS.mdはツールの使い方のガイダンスであり、ツールの利用可否は制御しません。ツールの許可・拒否はopenclaw.jsonツールポリシーで設定します。

💓 HEARTBEAT.md — 定期タスク

ハートビート(定期ポーリング)時にAIが実行するタスクを定義します。

何を書くか:

  • 定期的にチェックしてほしいこと(メール、カレンダー、通知等)
  • バックグラウンドで実行してほしい作業(メモリ整理等)

運用のポイント:

  • 短く保つことが重要です(毎回読まれるのでトークンコストに直結)
  • タスクがなければ空でOK(空の場合、ハートビートはスキップされます)
  • 正確なスケジュールが必要なタスクはハートビートではなくCronジョブを使ってください

🚀 BOOTSTRAP.md — 初回セットアップ

新しいワークスペースの初回起動時にAIが実行するセットアップ手順です。openclaw setupで自動生成されます。セットアップが完了したら削除します。

🔄 BOOT.md — Gateway再起動時のタスク

Gateway再起動時にAIが実行するスタートアップチェックリストです。HEARTBEAT.mdと似ていますが、こちらは再起動時に一度だけ実行されます。短く保ち、外部送信にはmessageツールを使用します。

🧠 MEMORY.md と memory/ — 記憶システム

AIの長期記憶を管理するファイルです。

  • MEMORY.md: 重要な情報を集約したインデックス。メインセッション(ユーザーとの直接チャット)でのみ読み込まれます
  • memory/YYYY-MM-DD.md: 日次の記録ログ。その日に起きたこと、学んだこと、決まったことを記録します
MEMORY.mdにはユーザーの個人的な情報が含まれる可能性があります。メインセッションでのみ読み込まれ、グループチャットや共有セッションでは読み込まれません。

ワークスペースの場所

デフォルトのパスは ~/.openclaw/workspace です。

openclaw.jsonで変更できます:

{
  agents: {
    defaults: {
      workspace: "~/my-workspace",
    },
  },
}

openclaw setup を実行すると、ワークスペースに初期ファイルが自動作成されます。既存のファイルは上書きされません。

自動作成を無効化するには:

{
  agents: {
    defaults: {
      skipBootstrap: true,
    },
  },
}

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